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低塩食で死ぬと主張する研究の発表をランセットは攻撃

Lancet Attacked for Publishing Study Claiming Low-Salt Diet Could Kill You

ランセットに発表されたそのような悪い科学を読むべきとは信じられない。

By Ian Johnston

Independent 2016.05.21

 

 信望のある医学誌The Lancetは、あまりにも少ない塩摂取量は心臓発作や脳卒中による死亡の機会を増加させると主張した学術論文を発表に対して攻撃された。カナダの人口健康研究所の研究者達は6大陸の49ヶ国から130,000人以上を調査し、人々は世界中の政府ガイドラインに従って減塩する努力をするよりも「中程度に」塩を摂取すべきであると結論を下した。

 しかし、その調査は一人の著名な専門家と一緒に他の科学者達によって強く批判された。「その様な悪い科学」がランセットに発表されるべきとは「信じられないこと」であるとその専門家は言った。

 テストが示した人々の健康を比較したその論文は低塩摂取量(7.6 g/d以上)、中摂取量(10.2あるいは12.7 g/d)、高塩摂取量(17.8 g/d以上)を摂取させていた。「10.212.7 g/d摂取量の参加者達は最低の危険率または主要な循環器系疾患を患った」ことを研究者達は報告した。

 高血圧の人々の中では、高塩摂取量と低塩摂取量は「両方とも危険率増加と関係していた」。そして高血圧でない人々については、7.6 g/d以下の摂取量は「大きな危険率増加と関係していた」-死亡または深刻な循環器系疾患の11%増。

 調査に関する共著者でカナダのマックマスタ―大学の准臨床教授であるマーチン・オドンネル博士は次のように言った:「この調査は塩摂取量と健康との関係を我々が理解していることに付け加え、全人口に低塩摂取量を勧める現在のガイドラインの適性に疑問を呈している。「特に高血圧者に焦点を置いて中程度の塩摂取量を勧めるアプローチは現在のエビデンスとより一致しているように見える。」

 しかし、WHOの栄養共同センター長のフランセスコ・カプチーオ教授は調査に使われた方法とその発表に同意した雑誌の両方を非難した。「ランセットに発表されたそのような悪い科学を我々は読むべきであることは信じられない」と彼は言った。カプチーオ教授はその論文が他の論文で使われた「データの再発表」を含んでいると言った。「以前の考察で詳細に述べられた欠陥が維持されており、批判を無視した」と彼は言った。研究者達によって使われた塩摂取量の測定法は「間違っている」と彼は言った。それは朝採取された尿試料を調べることで行われ、「不正確」な式を使って「24時間摂取量」に外挿されたからである。参加者達は「非常に高い死亡危険率の病人を臨床試験からほとんど除かれ、幾つかの医療を受けている」ともカプチーオ教授は言った。

 これらの「反復誤差」に加えて、研究者達は「統計的罪」を犯し、「生物学的に意味のない」分類を使った、と彼は主張した。「同じ間違いでより大きな試料による調査を発表することにより、著者ら彼等の誤差をより大きくするだけである」とカプチーオ教授は言った。「彼等の前の結果に関する疑いをもたらす発表は参考文献に1つも引用されていないと同時に、ランセットの編集者を始めどの査読者もこれらの明白な省略を指摘しなかった。「循環器系疾患を予防するために塩摂取量を中程度に減らすことに対しての世界的な行動を支持するエビデンスは強く、その様な研究は世界的に減塩させる申し合わせた公衆保健行動を覆すべきではない。」

 声明で、カプチーオ教授がメンバーの一人であるイギリスのキャンペーン・グループの塩と健康に関するコンセンサス行動も、単一尿テストの使用はナトリウム排泄量をテストする「不正確な」方法であると言った。「塩摂取量は日々幅広く変化するので、一回の24時間尿試料でも個人の摂取量を反映していない」と彼等は言い、塩摂取量の正確な量を得るためには7 – 11日間の尿が必要であると言っている。「さらに、逆相関に関する問題の適正な考察がない」とグループは言った。「これは人々が死んだとき、彼等はほとんど、あるいは全く食べ物を食べなかった時で、結果として彼等の塩摂取量は低い。」「死亡の原因となるほど塩摂取量は低いのではなく、むしろ彼等の病気は低塩摂取量が原因である。」

 ランセットは、論争に参加しているダブリン大学の分子薬学教授のエオリン・オブライエンによる研究についてのコメントも発表した。「明らかなドグマに挑戦するとき、我々は不自然なレトリックを避けるために……(挿入写真のため不明)…」と彼は言った。

 オブライエン教授は、研究者達によって使われた単一尿試験は人口の平均塩摂取量の「有効な測定」として見られると書いた。そして次のように加えた:「全人口への減塩政策はある者には利益があり、他の者には不利益であることは当然のことである」