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減塩は心疾患死と入院を増加させる

Salt Restriction Increases Heart Disease and Hospitalizations

By David Brownstein

sott.netより    2016.01.04

 

 1989年に医学部を卒業して以来、私が教えられたことの多くは間違っていたと言う結論に達した。事実、医学部卒業時に学部長は言った、「我々が教えたことの50%は間違っていた、君達の仕事はどの部分が正しく、どの部分が間違っていたかを見つけ出すことである。」医学生が研究室に来たとき、私は何時も教えた全てのことに疑問を持つように励まし、さらに、彼等が何を教えられたかを尋ねる。

 低塩食は全ての人々にとって健康的な食事である、と私は医学部で教えられた。さらに、全ての心疾患患者、特に心不全者は食事で塩を制限すべきであると私の頭に刷り込まれた。事実、心臓学者が心臓患者に食事中の塩を制限するように言うことがまだ標準的な治療法である。患者が心不全で苦しんでいるときに、これは特に真実である。

 それでは心不全患者の食事中の塩を制限することが良い結果をもたらすか?

 最近の研究(アメリカ心臓大学誌:心不全 Vol.4,No.1 21061)は心不全結果に及ぼす塩制限の影響を評価しようと努めた。著者らは902人の心不全患者を登録し、36ヶ月間彼等を追跡した。塩摂取量に基づいて、被験者は塩制限(6.4 g/d以下)と無制限(6.4 g/d以上)のグループに分類された。主要な結果は心不全による死亡または入院であった。

 ほとんどのアメリカ人は約8.4 g/dの塩を摂取している。

結果:塩制限は死亡または心不全による入院の危険率が85%と大幅に高くなっていることと関係していた。この研究によると、塩摂取量を制限しなかった人々と比較したとき、塩摂取量を制限した6人の被験者全員について、心不全による死亡または入院の増加は1人である。著者らは結論を下した、「慢性心不全の兆候のある疾患で、塩制限は結果に悪い影響を及ぼしたかもしれない。」

コメント:塩は水に次いで人体で第二の主要な成分である。医者が体内の二番目に主要な構成要素を制限することを提案する場合、その推奨事項を裏付けるために利用できる確かなデータが必要である。私は彼等の塩摂取量について何千人もの患者をテストしてきて、大多数-90%以上-が塩不足であることを私は知った。

 皆さん、心臓病患者の食事中の塩を制限することが有益であると言う良い確かなデータはこれまでなかった。そうです、有益性を示すいくらかの研究はあった。しかし、反対の結論を明らかにした多くの他の研究があった。

 塩は体内で生命維持に必要な栄養素である。食事で塩を制限するほとんどの人々は、筋肉や脚の痙攣だけでなく、高血圧(それを正しく読んだ)、脳機能障害、疲労、脱力感を含む多くの悪い効果をもたらして惨めになる。これで我々は食事中の塩分を制限している人々の死亡率と心不全による入院を大幅に増やすことが出来る。

 私の書籍、塩:健康への道 は塩の神話の多くを払拭するために書かれた。塩は生命に不可欠な栄養素である;我々は塩なしには生きられない。それは酸素や水のように我々の身体にとって欠かせない。我々の大多数にとって、塩を制限することは馬鹿げた考えである。確かに塩感受性の人々が僅かにいるが、その数は非常に少ない。

 私は塩について読み、食事中の健康に良い塩製品の利益について学ぶことを勧める。正しい種類の塩-未精製の塩-を食べ、精製塩を避けることが重要である。全てのヘルスケアの決定に最終的に自分に責任があるので、自分自身を教育しなければならないことを忘れないで。