ソーダ工業用

 
ソーダ工業とは塩を原料として苛性ソーダ、塩素、炭酸ナトリウムを製造する工業である。この製品を原料と
してさらに
様々な製品が製造される。例えば、ガラス製品、パルプや紙、レーヨン等の化学繊維、塩ビ等のプラ
スチック、石鹸・洗剤、有機材料、塩酸・さらし粉等の無機材料、半導体シリコン等の電子材料を作るためにも
使われる。

 全塩消費量(年間900〜1,000万トン)の約80%がこの用途に使われるが、この塩はメキシコやオーストラリア
等から総て輸入されている。
日本は世界一の塩輸入国である。

 電解ソーダ法には水銀法、隔膜法、イオン交換膜法がある。水銀法は水俣病に始まる水銀公害を発生した
のでイオン交換膜法に全面変換された。隔膜法の隔膜としてアスベストが使われたことがあるが、製品の苛性
ソーダの濃度が低く、その後、濃縮しなければならなかったり、アスベスト公害のこともあり、現在ではイオン交
換膜法になっている。